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匠の技バックナンバー6-隆鼻術| 美容外科 ヴェリテクリニック銀座院

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匠の技バックナンバー6 隆鼻術

隆鼻術というのは鼻筋にモノを入れて高くする手術です。

隆鼻術に用いられる材料は自家組織と固形の人工物であるプロテーゼと注入材料の3種類に分けることができます。

術後の鼻の形がもっともきれいに作れるのは人工物であるプロテーゼです。

プロテーゼは術後に吸収されることがありませんので、予定通りの高さと太さの鼻筋を作ることができるからです。

自家組織では術後の吸収がどうしても起こります。

また注入による隆鼻術は切開しなくてもよいという利点はありますが、高くすると太くなるため、細くて高いスマートな鼻筋を作ることができません。

▼ 隆鼻術 目次

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1.隆鼻術に必要な素材

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1-1)自家組織による隆鼻術

自家組織としては軟骨や骨といった固い組織だけでなく、脂肪や真皮や筋膜も使用されています。

この中で術後の吸収が一番少ないのは軟骨です。

また、軟骨にはある程度の柔軟性がありますので、もっとも適した素材といえます。

骨は固すぎて鼻筋になじませるのが難しいし、かなり吸収されてしまいますので美容外科にはむいていません。

脂肪や真皮や筋膜は吸収されるため、最終的にどれだけの鼻筋が高くなるのか予測がつきません。

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1-1-1)軟骨

隆鼻に使用される自家組織としては軟骨が代表的なものです。鼻中隔延長術でも自家組織の軟骨はよく使います。

耳の軟骨か、鼻の奥の鼻中隔軟骨か、胸の肋軟骨の3種類がありますが、隆鼻には一般的に耳の軟骨か肋軟骨が使用されています。

軟骨は皮膚としっかり癒着します。皮膚との癒着が強いために、輪郭がはっきりとでます。

鼻筋に入れる軟骨の表面がデコボコやつなぎ目があると、浮き出て目立ってしまいます。

また、軟骨は皮膚と強く癒着するため、取り出す時に皮膚から丁寧にはがさなければなりません。

(1) 耳の軟骨は厚みが1ミリほどしかありませんので、鼻筋を1ミリ以上高くするには何枚かの軟骨を重ねてつなぎ合わせる必要があります。耳の軟骨は元々曲がっています。

そのため、軟骨を重ね合わせたり、削ったりして弯曲を強制しなければなりません。これをしっかりやらないと、鼻筋が曲がったり、デコボコになったりします。

(2) 肋軟骨は十分な大きさがありますので、つなぎ合わせたり重ねたりする必要がありません。しっかりと鼻筋を通したいというケースには適しています。

私も西洋人顔を希望される方に使っています。肋軟骨の問題点としては、鼻の形にフィットするように削っていくと軟骨が曲がってしまいます。

この弯曲を防ぐには、軟骨の真ん中の部分を使ったり、刻みを入れたりする工夫が必要です。

(3) 軟骨を細かく切り刻んで、それを溶ける人工のシートや患者様から採取した筋膜に包んでソーセージのような形にして移植する方法があります。

この方法ですと、角やつなぎ目が浮き出るといった心配がありません。ただ、この方法では鼻筋の高さを正確に調整することができないことが問題です。

1-1-2)脂肪や真皮

脂肪や真皮を使って鼻筋を高くしてもらった患者様を拝見させていただいたことがあります。

ほとんどの方が、鼻筋がスマートでなくぽってりしているという不満を持っていらっしゃいました。

どうしても軟らかい組織を使った場合、高さを作ると太さも出てしまいます。細くて高い鼻筋を作るには、プロテーゼか軟骨しかありません。

 

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1-2)注入素材による隆鼻術

現在使用されている注入素材にはヒアルロン酸・レディエッセ・アクアミド・エンドプロセーゼがあります。

この中で一番代表的なものはヒアルロン酸です。

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1-2-1)ヒアルロン酸

(1)ヒアルロン酸は1,2年で吸収されます。

ヒアルロン酸は皮膚の保湿成分として人間の体に元々含まれている成分です。

皮膚に存在するヒアルロン酸が古くなると新陳代謝で分解されるように、注入されたヒアルロン酸も体内で徐々に分解されて吸収されていきます。

注入されたヒアルロン酸がどれだけ長持ちするのかは製品の種類によって異なります。

固くて粘稠なヒアルロン酸は分解されにくい構造をしているため、長持ちします。一方、軟らかくてさらさらしたヒアルロン酸は早く吸収されます。

私たちが実際に自分の腕に注射して試した結果、注入されたヒアルロン酸が完全に跡形もなく消えるまでには短いもので8ヶ月、長いものでは2年かかることがわかりました。

 

(2)ヒアルロン酸が何年も吸収されないことがあります。

一度に大量に注入すると長持ちします。それどころか、5年以上経過しても吸収されずに残っていることも珍しくありません。

これはどういうことかといいますと、一度に大量に注入されたヒアルロン酸は一カ所に固まって団子のようになります。

ヒアルロン酸の吸収は人体組織と接触している団子の表面だけで起こりますので、団子の中心部まで分解されるのに時間がかかるわけです。

注入されたヒアルロン酸が長持ちすることはいいことなのですが、大量に注入されたときに吸収されにくくなるわけですから、鼻が太くなり過ぎたとか、顎が大きくなりすぎたといったケースでかえって長持ちしてしまうわけです。

これはあまりいいこととはいえません。

 

(3)たくさんの量を注入したためにふくらみ過ぎた時にはどうすればいいのでしょう。

 

ヒアルロン酸は時間とともに吸収されるといっても、何ヶ月あるいは何年も待つ必要があります。

 

幸いなことに、ヒアルロン酸を分解する薬があります。ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)を注射することによってヒアルロン酸は吸収されてなくなります。

 

 

ヒアルロン酸がなくなるまでにかかる時間は通常3日ほどですが、大量に注入されているときは分解されたヒアルロン酸が吸収されるのに1週間ほどかかることもあります。

 

(4)ヒアルロン酸分解酵素の副作用

ヒアルロン酸分解酵素は人によってアレルギーを起こすことがあります。ちょうどツベルクリン反応のような赤みとふくらみが注入したところに起こります。

その時はアレルギーを抑える薬が必要です

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1-2-2)レディエッセ

レディエッセとよばれる注入剤はハイドロキシアパタイトという骨の成分が含まれた注入剤です。

これも2年ほどで吸収されてなくなることがわかっていますので、比較的安心して治療に使うことができます。

ただし、ヒアルロン酸のように、それを分解させる薬がありませんので、変な形になった時の修正に困ります。

※ 当院ではレディエッセの取り扱いはございません。

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1-2-3)アクアミド

アクアミドは体内で吸収されない注入剤です。つまり、一度注入すると消えてなくなることがありません。

一見非常に優れた材料に思えますが、残念ながらそうではありません。

(1)修正が困難

吸収されないために、悪い結果になったときの修正が困難です。組織にしみ込みやすいため、完全に取り除くことができません。

鼻の骨の上に注入されたケースはまだ何とか絞り出すことができますが、鼻先やまぶたに注入されたアクアミドはしみ込んだ肉を切り取らないと取り除くことができません。

(2)太い鼻筋になる

アクアミドはヒアルロン酸より軟らかくて皮膚や脂肪の中にしみこみやすいため、シャープなラインを作ることができません。

高さをだそうとするとどんどん太くなってしまいます。

(3)異物反応の心配

吸収されないアクアミドが15年後や20年後に体の組織と異物反応を起こして、固いしこりや炎症を発生する可能性があります。


aestheticmedicineより引用】

これまでにも、吸収されないからという理由で注入されてきたシリコンジェルやダーマライブが10年から20年後に問題を起こすことがわかって、使用禁止になりました。

アクアミドが使用されるようになってから日本ではまだ9年しか経過していません。

ふくらみすぎたとか、広がりすぎたといったトラブル例を拝見させていただくことは少なくありませんが、炎症やしこり形成といったケースは実際にまで見たことがありません。

しかし、日本より早くからアクアミドの使用が始まったフランスでは、炎症反応やしこりを発生したケースが報告されています。

アクアミドが本当に安全なのかそうでないのか、まだ結論を出すには早すぎると思います。

※ 当院ではアクアミドの安全性が確認できていないため取り扱いはございません。

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1-2-4)エンドプロテーゼ

エンドプロテーゼは鼻の骨の上にポケットを作っておいてから注入します。ポケットを作るためには鼻の中を切開して剥離をする必要があります。

他の注入剤は切開や剥離といった手術操作が要りませんので腫れることがありませんが、エンドプロテーゼは多少腫れが起こります。

エンドプロテーゼはアクアミドと同じく吸収されることはありませんが、ポケットの中に固めて注入されているため簡単な手術で取り除くことができます。

 

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1-3)プロテーゼ(固形の人工物)

プロテーゼにはシリコンプロテーゼとゴアテックスプロテーゼがあります。一般的なのはシリコンです。

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1-3-1)シリコンプロテーゼ

(1)シリコンプロテーゼは入れるのが簡単

シリコンプロテーゼの安全性は十分確認されています。シリコンプロテーゼは適度な固さと弾力性を持っているため、挿入が比較的簡単です。

折り曲げるようにしてポケットの中に挿入しても、元の形に戻ってくれるため、ポケットの中で折れ曲がってしまうことはまずありません。

(2)シリコンプロテーゼで鼻筋が曲がるわけ

しかし、プロテーゼが長すぎたときにはポケットの中で弯曲することがあります。また、ポケットを斜めに作ったまま挿入されると斜の鼻筋になってしまいます。

術者が右利きの場合、右の鼻の穴から手術をするため、プロテーゼの頭側の先端が左側にずれ、鼻先の方は右側によってしまうという間違いはよく見かけます。

(3)シリコンプロテーゼが浮き上がってしまう

確かにシリコンには形状記憶の性質があるおかげで、折り曲げて挿入してもポケットの中でまっすぐに戻ってくれます。

しかし、鼻の骨の輪郭にぴったりとフィットするようにプロテーゼを作らないと、骨から浮き上がってしまいます。

鼻の骨の幅とシリコンプロテーゼの幅がマッチしていないと、プロテーゼが浮き上がって骨とプロテーゼの隙間が溝になってしまいます。

また、鼻根部を超して眉間近くまでシリコンプロテーゼを挿入すると、目の高さでシリコンプロテーゼが骨から浮き上がってしまいます。

下の写真の患者様は、水色で示したように鼻の骨より太いシリコンプロテーゼが眉間近くまで挿入されていました。

そのため、鼻根部でプロテーゼが浮き上がってその脇に溝ができています。

(4)シリコンプロテーゼは取り出しが簡単

挿入されたシリコンプロテーゼは鼻の組織と癒着しません。カプセルという線維組織の膜に包まれます。

したがって、プロテーゼを取り出したい時は、このカプセルという膜を破ってプロテーゼの先端をつまんで引っぱると、まさに「ところてん」のように滑って出てきます。

(5)シリコンプロテーゼの鼻筋はくっりりとシャープになる

鼻の組織と癒着しないため、輪郭がはっきり出やすくてシャープなラインを作ることができます。

これは利点ともいえますが、反対にプロテーゼの輪郭が目立ちすぎるという欠点にもなります。

とくに、長年経過するとカプセルが縮んだり、石灰化したりしてプロテーゼの輪郭が浮き出てきます。

1-3-2)ゴアテックスプロテーゼ

(1)ゴアテックスは医療に用いられています

ゴアテックスは通気性と保温性に優れているためにスキーウエアーなどに用いられている繊維です。

布のように非常に軟らかい上に人体との親和性に優れているため、医療用としては、美容外科はもちろんのこと、人工血管や心臓のパッチや脳を包む硬膜の修復に用いられています。

(2)ゴアテックスプロテーゼは海外で普及しています

日本より、美容外科の盛んな韓国やアメリカではシリコンプロテーゼの欠点を克服するため、ゴアテックスのプロテーゼが盛んに用いられるようになっています。

(3)ゴアテックスプロテーゼは組織と弱く癒着する

ゴアテックスは体の組織とゆるく癒着します。この癒着は自家組織である軟骨と比べると弱いものです。

シリコンは生体と癒着しませんが、カプセルを形成します。ゴアテックスはシリコンのようにカプセルはできません。

そのため、長期間経過しても、石灰化することは少なく、輪郭が浮き出てくることはまれです。

(4)ゴアテックスプロテーゼは取り出すことができます

ゴアテックスは緩いとはいえ、鼻の組織と癒着します。

プロテーゼを取り出すときシリコンなら先端を見つけて引っ張れば出てきますが、ゴアテックスではそうはいきません。

プロテーゼに沿って癒着をはがす必要があります。この癒着をはがす操作は難しくありません。軟骨などの自家組織に比べたら非常に簡単にできます。

これまで、ヴェリテクリニックだけでなく他院でゴアテックスプロテーゼを入れた患者様の取り替えを行ったことが何度もありますが、取り出すことが難しかったことはありません。

(ご注意)
こちらの動画には手術中の内容が含まれます。ご覧になる方によっては、刺激を強く感じる場合がございますのでご注意ください。

下の患者様は3年前に韓国でゴアテックスを使った隆鼻術を受けました。しかし鼻筋がすっきりしていません。

そのため、ゴアテックスををとりだして、もっと厚みのあるシャープなゴアテックスのプロテーゼを鼻筋に入れました。鼻先は耳の軟骨を使って高くしました。

(5)ゴアテックスプロテーゼの利点

ゴアテックスはしなやかで折り曲げることができます。

そのため、鼻の骨にフィットしやすく、エッジが浮き上がることはありません。

眉間を高くする眉間プロテーゼには、鼻根部から眉間にかけての複雑な骨のカーブにプロテーゼがフィットしなければいけませんので、ゴアテックスが必須です。

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2.隆鼻術はデザインが命

隆鼻術というのは鼻筋にモノを入れて高くする手術です。

固形の人工物であるプロテーゼを使えば、術後に吸収されることがありませんので、予定通りの高さと太さの鼻筋を作ることができます。

そうなると、きれいな鼻筋を作るにはデザインが大切になります。どこをどれだけ高くするかで鼻の印象は全く変わってきます。

下の患者様(写真-A)は左の図-1のようにプロテーゼがかなり頭側に入っていました。

 

その同じプロテーゼを下側に移動した手術の後の写真が左の図-2です。

 

このように、同じプロテーゼを使っても入れる位置によって鼻の印象が全く変わります。

【写真-A】

 

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2-1)プロテーゼの大きさと形をデザインする

横顔を参考に

プロテーゼの大きさと形をデザインするときには横顔を参考にします。

横顔で鼻筋(鼻背)の輪郭ラインを観察して、鼻先から鼻筋のどこまで高くするのか

 

まっすぐのライン

また、まっすぐのラインにするのか

 

やや凹んだカーブ

アップノーズのようにやや凹んだカーブにするのか

 

ふくらんだカーブ

わし鼻のようにふくらんだカーブにするのかを決めます。

これはプロテーゼを使った隆鼻術に限ったことではありません。ヒアルロン酸を注入して鼻筋を通すときでも同じようにデザインが大切です。

 

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2-2)鼻筋は高ければいいってものじゃない

例えば、こちらの女性は正面で鼻筋がぺちゃんこに見えて、目と目が離れて見えるのが嫌でヒアルロン酸を打ってもらったそうです。

患者様本人も注入をした医師もできるだけ鼻筋を高くしようとヒアルロン酸をたくさん注入したのだと思います。

しかし、その結果、目と目の間の鼻筋(鼻根部と呼ばれる部分)がおでこより高くなって、ゾウさんかモアイ像のようになってしまいました

おまけに、ヒアルロン酸が横に広がって鼻筋が太くなっています。これでは鼻筋を通したことになりません。

ここで、変だと気づけばまだいいのです。

せっかくヒアルロン酸を入れたのに鼻筋がはっきりしていないからといって、もっと注入をした方がいいと考える患者様がいらっしゃいます。

また、もっと注入する必要がありますとアドバイスする医師がいるのには驚きます。

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2-3)隆鼻術の効果

隆鼻術の結果、横顔で鼻筋が高くなります。正面では鼻筋のハイライトが強調されて鼻筋が通ります。

もう一つ、鼻とおでこの境目の位置が頭側(上の方)にずれます。

その結果、鼻筋は長くなります。

 

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2-4)隆鼻術は鼻筋を長くする

鼻筋が低くて、鼻とおでこの境目も低い(鼻先に近い)ケースでは、隆鼻術を行うと、鼻とおでこの境目が頭側に移動して短い鼻筋が長くなり、かっこいい鼻になります。

鼻とおでこの境目がちょうどいい位置にあるケースでは、その境目が頭側にずれるため、鼻筋が長くなり過ぎます。

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2-5)鼻とおでこの境界はどこにあるべきか

鼻とおでこの境界はどの高さにあるのが好ましいかというのは個人的な好き嫌いがありますので、絶対にこれがいいといったモノはありませんが、一般的には瞳の高さがちょうどいい高さです。

鼻筋がすらっと伸びた方では、目を開けた時の上まぶたの高さが普通です。

鼻とおでこの境目が上まぶたより上になると・・・

鼻がおでこから生えているようで不自然です

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2-6)眉間プロテーゼが必要なわけ

隆鼻術で鼻筋を高くすると鼻とおでこの境界は頭側にずれます。

もし、鼻筋ではなく、眉間を高くするとどうなるでしょう?

眉間を高くすると鼻とおでこの境界は下側にずれてきます。

ということは、鼻とおでこの境界が上まぶたより上にあるケースでは眉間を高くすることが好ましいわけです。

しかし、生まれつき鼻とおでこの境界が上に上がり過ぎているような人はいません。

プロテーゼを使って鼻筋を高くした結果、鼻とおでこの境界が上(頭側)にずれているケースには眉間のプロテーゼを追加することで、不自然な鼻を修正することができます。

それでは、鼻筋は低いけれども、鼻とおでこの境界はちょうどいい高さにあるケースにはどうしたらよいのでしょう。

その時は、鼻筋を通す隆鼻プロテーゼと眉間を高くする眉間プロテーゼをあわせて使います。

そうすることによって、鼻とおでこの境界をちょうど「いい かげん」のたかさにコントロールすることができます。

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2-7)眉間プロテーゼのデザイン

さて、眉間のプロテーゼはどんな形になるのでしょう?

眉間のトップの太さには個人差がありますが、鼻筋の太さと同じではありません。

鼻筋に使う棒状のプロテーゼを眉間に入れると幅が細すぎて変です。

鼻筋の太さは一般的に8㎜程度ですが、眉間のトップはそれよりも太く、1.5㎝から3㎝ほどあります。

従って、眉間の部分は逆三角形のプロテーゼが必要になります。

眉間の部分だけにプロテーゼを入れることはほとんどありません。

というのは、目と目の間から眉間にかけて低い人は鼻筋も低いからです。そのため、眉間と鼻筋にプロテーゼを入れる必要があります。

この場合は、眉間から鼻先までゴアテックスを使って一体型のプロテーゼを使います。

厚さ2ミリのゴアテックスシートを必要な厚さだけ重ね合わせた後、まわりを削って形を整えます。

しかし、鼻筋をくっきりとシャープなラインにしたいという希望がある時は、鼻の部分にはシリコンでできたプロテーゼ、眉間にはゴアテックスというハイブリッドタイプのプロテーゼを使います。

このハイブリッドタイプというのは棒状のシリコンプロテーゼと三角のゴアテックスを縫い合わせて作ります。これの欠点はつなぎ目に段差が残ることです。

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2-8)眉間プロテーゼの挿入方法

眉間のプロテーゼは鼻の中を通して入れます。鼻中隔延長術と併せて行う時はオープン法で行います。


鼻中隔延長術の術式 オープン法とクローズ法

この場合、左右の鼻の穴の中と鼻柱と呼ばれる部分の皮膚を切開するため、大きな入口を作ることができますのでプロテーゼを入れるのが比較的簡単です。

鼻中隔延長術を行わない時にはクローズ法で行います。

その時は左右の鼻の穴の中に切開を加えます。そこから、鼻の軟骨と鼻の骨の上を剥がしてトンネルを造ります

この狭いトンネルを通して、幅の広いプロテーゼを眉間まで入れなければなりません。

すでに隆鼻術を受けていて、鼻筋にプロテーゼが入っているケースでは眉間の部分だけにプロテーゼを入れることがあります。

この場合、一度鼻の穴から鼻のプロテーゼを取り出して、それと眉間プロテーゼをつなぎ合わせてから、再度挿入します

しかし、これ以外の方法として、おでこの生え際の皮膚を切開して、そこから眉間にプロテーゼを入れることも可能です。

また、上眼瞼リフトの時と同じように、眉毛の下に沿って皮膚を切開して、プロテーゼを入れることもできます。

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2-9)眉間プロテーゼにはなぜゴアテックスを使うのか?

眉間プロテーゼはゴアテックスという素材でできています。

その理由は、ゴアテックスは布のようにしなやかな素材ですから、丸めたり、折り曲げたりすることができるからです。

幅の広い眉間プロテーゼが狭いトンネルの中を通らなければなりせん。シリコンのような比較的硬い素材のプロテーゼでは狭いトンネルを通すことができません。

しかし、ゴアテックスで作ったプロテーゼは丸めて細くしてから鼻の中のトンネルを通すことができます。

また、鼻の骨と眉間の骨は3次元的に複雑な起伏をしています。

シリコンで作ったプロテーゼはゴアテックスに比べると硬いため、鼻と眉間の骨の起伏にぴったりとなじむことができず、プロテーゼのエッジが跳ね上がって浮き出てしまいます。

その点ゴアテックスなら、しなやかに折れ曲がって骨の輪郭にぴったりフィットします。

 

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2-10)眉間プロテーゼ デザインで留意する点

さて、眉間を高くするにはどういった点に注意しなければならないでしょうか。

すでにお話ししたように鼻とおでこの境界の位置をどこにするのか。具体的には、瞳の高さにするのか、もっと上まぶたの高さにするのか、その中間にするのか。

次に大切なのは、鼻根部と呼ばれる目と目の間の部分をどれだけ前方に高くするのかを決めることです。

目と目の間をできるだけ高くして欲しいという希望はよく聞かせて頂きます。

この時、わたしが注意するのは、おでこよりも鼻根部が高くならないようにします。

最高に高くしても、おでこと鼻根部が同じ高さになるところまでにします。

おでこの形や出っ張り具合によっては、鼻根部がおでこより若干下がっているほうがきれいな輪郭になります。

もうひとつ、プロテーゼのデザインで留意する点は、眉間部分の巾と鼻筋の巾です。

これは、もともとの眉間と鼻の骨の太さに合わせるようにしていますが、患者様の希望によって、細くしたり・・・

太くしたりすることができます。

 

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2-11)眉間プロテーゼの効果

眉間のプロテーゼを入れることによって、もっと正確に言うと、眉間プロテーゼと隆鼻プロテーゼを入れることによって、顔の印象はどう変わるのでしょう?

正面から見た時に、眉毛の高さから鼻先まで鼻筋のハイライトが強調されます。

そして、眉間の部分にY字型のノーズシャドーができて、目元にメリハリができます。

目と目の間の部分、すなわち、鼻根部が高くなって凹凸感ができるため、目と目の距離感が近づいた印象になります。

側方から見た時には、鼻筋が全体に高くなります。眉間を高くすることで、鼻とおでこの境界が上の方にずれることはありません。

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